対称翼に近く,風に強い翼型について検討してみました。RAF-34は薄い翼型で抵抗も小さいと思われます。現在「Robin HR-200」と「Wassmer WA-41」に使っています。 半対象翼と言えるフォルムだと思います。対象翼の特徴は風圧中心の移動が少ないとことです。速度の増減や外乱による迎え角の変化に対して,風圧中心の移動が少ないことは風に強く操縦し易いことになります。 風圧中心は迎角が大きくなると前方に移動します。
揚力係数
抗力係数
揚抗比
風圧中心
Re=100,000のときはあまり目立った特徴は見られませんでしたが,Re=50,000のときはClarkYの方が頭上げモーメントが大きいという結果です。
Clark Y は上昇中速度が落ちると頭上げしてしまう理由がここにあるように思います。
全機空力中心は主翼前縁から43%としました。(重心が主翼前縁から33%でそれより10%後)
「対象翼は風圧中心の移動が少ない」と言われていますが,「Airfoil Tools」のデータで見る限り風圧中心はClarkYと同様に変化しています。全機空力中心の周りの頭上げモーメントの迎え角による変化が対象翼は少ないといった方が正しいような気がします。