● | 推進式(プッシャー式 Pusher configuration)の飛行機に興味があり,実機をいろいろ調べた結果見つけた初期のモーターグライダーです。 |
● | 形状からプロペラサイズに制限があり,モーターの選定に苦労しました。滑空性能はあまり良くありません。 |
2022/05/03
●主翼取付角度を少し増やすとパワーをかけると頭上げ,取り付け角度を減らすとパワーをかけると頭下げします。最適スラストラインと取り付け角度が微妙です。もう少し調整しないと飛ばしにくいと感じます。
2020/06/07 モーターやプロペラ,ダウンスラストなどいろいろ変更してまともに飛ぶようになりました。 モーターグライダーというより初期の飛行機でしょう。
レーザーカットを導入前の手書き図面で作製した機体です。完成した機体の寸法を測り図面を作製しました。 一応の飛びを見せました。ベテランに飛ばしてもらいましたが,目立った癖もなく,普通の性能という事でした。
2017/01/29 初期型飛行場デビュー
↑かなり実機に近づけたつもりです。
推力軸が機体の中心線と離れるので,プロペラを小さくして高回転モーターを使用しました。 翼型がグライダーということで主翼上面にE385,下面はフラットを採用しましたが,ハイパワー時は頭上げ傾向が強く出ます。 取り付け角度を抑えているので滑空性能が良くありません。
仕様
●スラストラインは重心と抗力の交点を通るのがベストですが,推力が小さいときは多少ずれても気になりません。実機の推力線は翼の上にあり,ほぼ水平です。模型の場合は推力が機体重量に近いのでかなりのダウンスラストにしています。 推進式(プッシャー式)の場合は高翼(肩翼)で主翼の高さに推力線がくるようにした方が良いというのが分かったのは,エンジン出力が増えたもう少し後の時代です。 Anderson-Greenwood-14(1947)以降の SZD-45A Ogar(1973),InterPlane Skyboy(1992)などはそのように作られています。
主翼 | ||
翼型 | E385下面フラット | |
平均翼弦 | 15.0 | ㎝ |
翼長 | 110.0 | ㎝ |
面積 | 1650.0 | cm2 |
水平尾翼 | ||
平均翼弦 | 10.0 | ㎝ |
翼長 | 33.0 | ㎝ |
面積 | 330.0 | cm2 |
モーメントアーム | 43.0 | ㎝ |
水平尾翼容積比 | 0.57 | |
垂直尾翼 | ||
平均翼弦 | 9.0 | ㎝ |
高さ | 14.5 | ㎝ |
面積 | 130.5 | ㎝ |
モーメントアーム | 48.0 | ㎝ |
垂直尾翼容積比 | 0.015 | |
質量 | ||
胴体 | 284.5 | g |
主翼 | 140.0 | g |
バッテリー(3S 1,350mAh) | 105.5 | g |
計 | 530.0 | g |
翼面荷重 | 32.1 | g/dm2 |
主翼垂直尾翼面積比 | 7.9 | % (5~10) |
詳しいデータが別ウインドウでご覧になれます。 ▶Sfan2.pdf
翼型について
▶e385翼断面と特性 ▶ClarkY Z Eppler E385 比較
実機について
1930年代初頭にブリティッシュ・エアクラフト・コーポレーションが設計したグライダーから派生。1935年7月ころの初飛行の後SFAN1が作られました。その後すぐに改良され、SFAN2の名前で約20機作られました。 推進エンジンはAVA A-OO 25CV という名前でしたが,4気筒,2モーション以外のデータは不明。F-PEEXは1947年にDaviller氏によって購入されたものです。
実機のデータ
翼長 | 12.00 | m |
長さ | 6.72 | m |
高さ | 2.27 | m |
翼面積 | 16.5 | m2 |
空の質量 | 200 | kg |
最大重量 | 315 | kg |
翼荷重 | 19.1 | kg/m2 |
最高速度 | 115 | km/h |
座席数 | 1 | |
木とキャンバスの構造 |
データ参照元(写真と図面もあります) ▶J2mcL Planeurs SFAN 2 グライダーとセイルプレーンのデータベースです。英語とフランス語が選択できます。 「Print the list of documented sailplanes」のクリックで目次が表示されます。