練習用スチレンボード機 作成方法・図面

練習用スチレンボード機
スチレンボード(EPS,デコパネ)とヒノキ棒で作ります。
新航空法で登録のいらない100gタイプを追加しました。
スチレンボードは発泡ポリスチレンのことで,通称発泡スチロール,EPSと略します。商品名「デコパネ」「紙貼りパネル」などがありますが,表面に紙が貼ってあります。この紙が曲者で,強度は出ますが重くなるので剥ぎます。商品によっては糊が協力で剥げないものがあります。  紙を貼っていないものは画材店で販売されています。
接着剤はほとんど使わずに,ホットボンドと両面テープが主です。100gタイプはエポキシ樹脂接着剤を使用しています。
説明不足で分かりにくい部分があると思います。ページ最下部から遠慮なくご連絡ください。
図や写真,説明文を追加します。

材料と工具

EPPとEPS

 プラスチック(石油から生まれた合成樹脂)にはいろいろな種類がありますが,プラモデルはポリスチレン樹脂(=スチロール樹脂)が主に使われています。  ポリスチレン樹脂(=スチロール樹脂)に空気を含ませて膨らませたものを発泡ポリスチレン(=発泡スチロール)と言います。  発泡ポリスチレンの発泡率を小さくして板状にしたものを「スチレンボート」,発泡率の大きいものを「発泡スチロール」と一般には呼んでいます。 「スチレンボート」には「デコパネ」「紙貼りパネル」などいろいろな商品名があります。  発泡スチロール(=発泡ポリスチレン)はEPSと略されます。EPSは衝撃で割れます。  ここの機体はすべて5㎜厚のEPSです。

工具

①定規  30㎝金属製(100円ショップにあります)  スチレンボードカット用に50㎝以上のものがあれば便利です。(目盛りは必要ありません。幅2㎝長さ90㎝のアルミ板など) ②カッター  スチレンボードやバルサ材は小型のものが使いやすいと思います。 ③はさみ ④デザインナイフ(あれば便利です。) ⑤ヤスリ(着陸脚の加工) ⑥ペンチ(着陸脚の加工) ⑦はんだとはんだ鏝(ESC,バッテリのコネクター加工)

 紙の貼ってあるスチレンボードは結構切りにくいので,薄手のカッターであまり力を加えずに,何回も繰り返してカットします。  カットしたあとで紙を剥がします。カッターの刃先で少し剥がすとあとは手で剥がせます。 「紙貼りパネル」は紙を剥がすのは楽ですが「デコパネ」はなかなか剥がせません。しばらく水につけておいて雑巾で擦って紙を落とし,最後は指で擦って落とします。糊はマニキュアリムーバーで溶かせますが,時間がかかります。  むしろ、少し重くなりますが,紙を残せばその分強度が出ます。ただし,水に濡らさないように注意します。 紙が貼ってあると湿気を吸うので戸外での使用は無理です。また,表面の紙との接着になるのでぬれると剥がれます。 100円ショップのパネルは紙がはがれません。また,強度があまりありません。

接着剤

①両面テープ(薄手のものと厚手のもの)  ほとんどを薄手の両面テープで接着します。 ②有機溶媒を含まない接着剤  固まっても柔らかいもので「速乾クリア」が良いと思います。 ③瞬間接着剤  なくてもかまいません。「速乾クリア」で十分です。

接着剤

↑こちらの接着剤はEPP,EPSに使用できます。  LOCTITE(ロックタイト)製です。瞬間接着剤ではありません。

④ヒンジテープ  ヒンジテープは20㎜幅を使います。 「OK模型」から透明のヒンジテープが販売されています。伸びずにしっかり着くので使いやすいと思います。 最近「防水テープ (20mm幅)」と表示されています。テラオカ製です。下の写真とは芯の内側のデザインが変更になっています。

スチレンボード機

⑤ホットボンド  必ずしも必要ではありませんが,あれば便利です。時間がかかりますが速乾クリアで十分です。

グルーガンとホットポンド

↑ホットボンド(写真右)を使うにはグルーガン(写真左)が必要です。100円ショップにもあります。

カーボン素材は下記から購入しています。  ホビーショップ・アルファ 千葉県船橋市コスモテック 東京都西東京市 ヒンジテープは下記で購入しました。下記サイト内で「防水テープ」で検索します。  OK MODEL ダイレクト(ヤフーショッピング店)

材料

① 5㎜厚スチレンボード 「紙貼りパネル」B2判(5×800×550㎜定価800円)を文具店で購入しました。  紙が貼ってあった方がボールペンでカットラインが描けるので便利です。 ② 1㎜厚バルサ板 1枚 ③ 2×5㎜ヒノキ棒 1本(90㎝) ④ 0.2~0.5㎜厚塩ビ板またはプラスチック板 ⑤ 1.5㎜ピアノ線(着陸脚用) ⑥ 2~3㎜ビスナット少々

完成写真 無段上反角

練習用スチレンボード機
練習用スチレンボード機
練習用スチレンボード機

↑主翼の下側を赤い水性スプレー塗料で塗っています。視認性を考えました。

両端上反角

練習用スチレンボード機

後退翼

練習用スチレンボード機

↑上反角に見えますが後退翼です。

胴体の作成

胴体と垂直尾翼のカットと組み立て

↑5㎜厚スチレンボードを上図のようにカットします。

↑2×5㎜のヒノキ棒を450㎜の長さにカットして,両面テープで留めます。

↑側面とモーター取付用の1㎜厚プラスチック板をカットします。

↑プラスチック板を両面テープで留めます。

↑モーター取付用の1㎜厚プラスチック板はダウンスラストとサイドスラストを付けます。取り付ける前にサンドペーパーで形を整えます。  両面テープで仮止めした後,ホットボンドでしっかりと留めます。

↑着陸脚は1.5㎜ピアノ線をペンチで曲げて作ります。

練習用スチレンボード機

↑着陸脚ですが,がたつくときは写真のように少し曲げると解決します。

補強  胴体は捻じれに弱いので1㎜厚バルサで補強します。

練習用スチレンボード機

↑胴体上部

練習用スチレンボード機

↑胴体下部

練習用スチレンボード機

↑5×10㎜バルサの取り付け位置は他の翼より前になります。

尾翼の作製

↑水平尾翼とエレベーターの寸法図です。5㎜厚スチレンボードです。

練習用スチレンボード機

↑取付済の写真です。

↑ラダーとエレベータ,ホーンの取付方法です。ラダーとエレベーターは角度を付けてカットしてヒンジテープかセロハンテープで留めます。

練習用スチレンボード機

機器の取り付け モータと主脚の取り付け

練習用スチレンボード機
練習用スチレンボード機

↑モーターと着陸脚を取り付けたときの写真です。  着陸脚は結束バンドで上下2か所止めています。

サーボ・受信機・バッテリーの取り付け
練習用スチレンボード機

↑サーボは両側に取り付けます。両面テープで仮止めします。位置が決まったらホットボンドでしっかり止めます。

練習用スチレンボード機
練習用スチレンボード機

↑受信機の取り付け位置です。両面テープです。

練習用スチレンボード機

↑ESCとバッテリーです。ESCは凹凸があるのでスポンジなどを間み両面テープで留めます。上手くつかないときは結束バンドを使います。  バッテリーはファスナーテープで留めますが,その上からマジックテープを巻きます。

練習用スチレンボード機

↑機器類全体の写真です。

練習用スチレンボード機

↑このタイプの結束バンドを使っています。

練習用スチレンボード機

↑左の3つがマジックテープ,右端がファスナーテープです。ほぼ同じですが,商品名が異なります。

練習用スチレンボード機

↑結束テープとも言うようですが,巻けばマジックテープのようにくっつきます。これでバッテリーを胴体に巻きます。

糸リンケージ

練習用スチレンボード機

↑2号の釣り糸を使っています。

練習用スチレンボード機

↑初めに片方のサーボホーンに糸を通し,結び目を瞬間接着剤で留めます。

練習用スチレンボード機

↑ラダーホーン(エレベータホーン)に糸を通し,もう片方のサーボホーンを通して結び,ピンと張った状態でセロハンテープなどで仮止めしてから結び目を瞬間接着剤で留めます。  送信機とESCの電源を入れ,センターを確認してラダーホーン(エレベータホーン)側を瞬間接着剤で留めます

配線

esc接続

主翼の作製

主翼①無段上反角

 主翼は幅150㎜,長さ600㎜の5㎜厚スチレンボードです。

練習用スチレンボード機

↑モーター取り付け板から55㎜の位置に竹ひご(ヒノキ棒でも可)を取り付けてホットボンド固定します。  また,取り付け角調整のためのバルサ材を取り付けています。  主翼は8㎜幅の平ゴムで止めています。手芸用にいろいろな色があります。この方が自由に長さを調整できます。

練習用スチレンボード機

↑翼端には1㎜厚,幅7㎜のプラスチック板を取り付け,穴を開けて糸で引っ張って上反角を作ります。

練習用スチレンボード機

↑中央付近の高さは55㎜です。

練習用スチレンボード機

↑釣り糸は伸びるので,上の写真のような伸びない「坪糸」を使います。

主翼②翼端上反角  無段上反角と同じサイズの板にホットボンドとテープで取り付けます。  翼面積が増えるので無段上反角より少しゆっくり飛ばせます。

練習用スチレンボード機

↑取り付け角度は45°にしました。

主翼③後退翼  写真はエルロン使用ですが,エルロン無しでも後退翼は上反角と同じ効果があるので安定して飛びます。  主翼の取り付け位置が変わるので,竹ひごの位置が前に来ます。

練習用スチレンボード機

↑エルロンの幅は20㎜です。ヒンジテープで留めます。  サーボは主翼の中心に穴を開けてホットボンドで止めます。サーボと翼の下面を合わせるので,上から見ると少し浮いています。

練習用スチレンボード機

↑エルロンのリンケージは1㎜ピアノ線です。  エルロンホーンは0.5㎜厚アルミを直角に曲げて両面テープで留めています。

練習用スチレンボード機

車輪

主脚車輪

 一番簡単な方法としては次のように取り付けます。

練習用スチレンボード機

尾輪

練習用スチレンボード機

↑やはり尾輪がないとエレベータが滑走中に地面に触れます。

練習用スチレンボード機

↑5×5~10㎜バルサでも十分です。

100gタイプ

胴体全体図

練習用スチレンボード機
練習用スチレンボード機

モーター取付板と着陸脚

練習用スチレンボード機

機器類取付板と主翼支え板

練習用スチレンボード機

 器類取付板は1.5㎜バルサにした方が機器類をしっかり止められます。

尾翼取り付け板

練習用スチレンボード機
練習用スチレンボード機

 2㎜バルサの方が軽いと思います。

プロペラ取り付け

練習用スチレンボード機

サーボ取り付け

練習用スチレンボード機

ESCと受信機取り付け

練習用スチレンボード機

主脚と車輪

練習用スチレンボード機

尾翼の取り付け

練習用スチレンボード機

 2㎜厚スチレンボートで十分です。

主翼の取り付け

練習用スチレンボード機

↑空力平均翼弦の前縁から33%の位置は90㎜です。ここを支えて少し前が下がるように主翼の位置を決めます。

主翼の位置

練習用スチレンボード機

↑主翼の位置はカーボンパイプの先端から50㎜でした。

練習用スチレンボード機

↑取り付けはゴム紐と金具を使いました。

図面

 主翼については3種類をテストしました。EPPは発砲率45倍のものを使用しました。 「トンボデザイン模型工房・オンラインショップ」に模型飛行機用のEPPがありました。  トンボデザイン模型工房・オンラインショップ  カーボン材も販売されています。

pngファイル

練習用スチレンボード機

後退翼の場合の重心位置は下図になります。

練習用スチレンボード機

100gタイプ

練習用スチレンボード機
pdfファイル

 A0サイズです。画像をクリックして「プログラムで開く」でご覧になれます。  別ウインドウで開きます(再読み込みをしないと表示されない場合があります)。  主翼については翼弦長150㎜

練習用スチレンボード機 kakudai

100gタイプ

練習用スチレンボード機 kakudai

log01
home home